引き算

足し算よりも引き算の方が難しいと思うんです。
小学校でも引き算の方があとに習った気がします。
お釣りもレジで出せばすぐ出ますし、間違いも少ないですが
暗算ですると頭を使います。

パンの生地を作るときも、水が足りなければ足せば済みますが
水を入れすぎた場合、引く事は難しい、というかできません。
引き算は難しいなと思うわけです。

ダムも軍事施設も原発も箱物も、作ってしまえば
無くすのは難しい。
だから考えるのです。
本当に必要なのかを。

ずっと足し算で来た頭に
引き算と言う考え方をねじ込むのは
結構勇気のいる作業なのかもしれません。
でも実は大切な事なのかもしれません。

「逃げる」という選択肢は弱者の特権だとも思います。
「逃げる」ことは一つ身を引いて物事を眺めるきっかけになるかも
しれないからです。
ズイズイと突き進み、壁もなんのその、当たってぶつかって
突破する姿は美しく、耳にも心地いい美談、もしくは武勇伝
かもしれません。

翻ってそれが必ずしも全体で見ればよかったかどうかはわかりません。

「引き算」「逃げる」という文字通りマイナスな選択肢が頭の片隅にあることが、気持ちを楽にして、視野を広げることになるかも、とだんだん湿度が上がってきた函館で、生地の水分量を気をつけようと思った今朝でした。

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写真はキューバのかつての要塞、
砲弾の先はアメリカに向いている。

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